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頑張れ守下くん2号


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2014年後春、オレは路頭に迷っていた。


新卒で入ったコープサービスとかいうゴミ会社をひと月で辞め無職になっていたからである。


一之江のアパートでオレは鬱々としていた。大学まで行ったのにクソみたいな会社に入り余りのゴミさに1ヵ月で辞めてしまったのだ。


会社へと就職し瞬く間にノウハウを吸収、何某かの分野で独立、若干23歳にして資産100兆を昇る青年企業家としてメディアにデビュー、そこから芸能界に進出し格を上げつつも企業経営も維持、25歳の時分にはGAFA全てを合併&吸収し世界長者番付の1位の座を得た後に急遽電撃引退、以降どこか南の島でひっそりと余生を住ごす。


オレが思い描いていたそんな完璧な人生設計と輝かしいキャリアは瞬く間に途絶えてしまったのである。


金もないしコネもない、今後のアパートの退去費用とかを考えれば完全にマイナス収支である。次の職を探す気にもならなければ他にやる事もない、ヒマだとにかくヒマである。


そんな事からオレは守下くんに電話をかけた。


守下くんとはオレは保育園時代の頃からの知り合いである。サンシティ田方の3階にオレが守下くんは11階に住んでいた。


マンション敷地内のスベリ台なんかが置いてあるちょっとした遊べるスペースにてシャボン玉を吹いている守下くんを見て「オレにもやらして」と声をかけたのが知り合ったキッカケである。


続く。

 
 
 

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