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憐れみの3章見に行った


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憐れみの3章見に行った。


そもそも何でこれを見に行ったのかと言うとオレは過去この監督の映画をいくつか見てる。


「聖なる鹿殺し」「籠の中の乙女」「ロブスター」の3作を見てて、聖なる鹿殺しは何かイライラする映画でオレのツボには全然ハマらないものの、質はそこそこ高いなというとい印象のある作品だった。籠の中の乙女は違法動画サイトで視聴してて日本語字幕がない事もありあんまハマらず、飛ばしながら一応結末まで再生した。ロブスターはかなり面白かった、たぶん今後の人生で見る映画を考慮しても生涯10位以内に入るぐらい面白い作品だった。


で、オレが10年ぐらい前から見てるマクガイヤーという岡田斗司夫系譜のニコ生主がいて、主に映画・アニメ・マンガの事を話しており現在は月2ぐらいでYouTubeとのダブル配信を行っている。それがこの映画を紹介していた。


マクガイヤーの話によると3つの物語からなるオムニバス形式の映画らしく、その内の1つが人間を生き返らす能力のある救世主を探すカルト宗教団体の一員の話。その救世主が本物かどうかを見定めるための条件として乳首と乳首と股間までの間の距離が一定でないとならないって。この話が決め手となり、前作ロブスターも非常に良かった事もあって見に行った。


ヨルゴス・ランティモス映画の何が魅力かと言うとたまに差し込まれる失笑する様なシーン。


2話の遭難から救助され帰ってきた嫁が実は別の生物なのではないかという話では、友人夫婦の厳かな食事に招かれた主人公が彼に「嫁が映ってるあの時のビデオを見せてほしい」とせがみ、何度かやんわり拒否しながらも気が進まないながらに見せたビデオはベッド上に両夫妻共に並んで後背位でSEXしている映像だったり。3話の規律正しそうな真面目系女が相棒と共に仕事が終わった後に乗りこむ車が峠でレースする様な紫のイカツいスポーツカーでやたら飛ばして次の現場に向かうとか。救世主を見つけ出した時にスタッフロールと共に無表情で喜びの舞みないなのを踊ってるみたいな、これらの部分でちょっと笑いそうになった。


そんなシュールレアリスム的と言えるのかどうか知らんけどその手の笑い演出。という点でオレは映画館を出て駅に着くまでの帰りの道中、松本人志の「しんぼる」に似てるなと思った。


オレが自発的に見たワケじゃない。高校時代に齋藤がTSUYATAから借りてきて嫌々見たのだ。齋藤の借りてくる映画は本当に話題になったものばかり「しんぼる」「ミラーズ」「ダークナイト」「崖の上のポニョ」「007カジノロワイヤル」。「コイツの借りてくる映画毎回ホントにセンスないな」と思って見下していた。


大学3年ぐらい、オレが広島の実家に帰った際にヒマなので渡に連絡をとり、渡と斎藤と巣山と再会し夜中ガストで喋ってたいたのだが、当時2chまとめサイトでよく目にした何となくこうだよねみたいな実際に遭遇した事はないであろうイメージだけの「チャラい大学生」像がそのまま画面から飛出してきたのかと思うぐらい純粋無垢な混じり気の一切感じられない機械的なミーハー大学生になっていた。今思えば高校時代のこの映画選びのセンスからそういう風に進展していく事は予見しておくべきだったのかなと思う。


他に見た松本人志系列の映像は「頭頭」と「ヴィジュアルバム」の話のいくつかでそれらを鑑みてもヨルゴス・ランティモスってやっぱりどこか松本映像的だよなと思った。


橋本駅のmovixに行き木曜で時間が20:05~23:05までだったんだけど、オレ含め4人か5人しか劇場に入ってなかった。事前に取ってた席に座るがスクリーンに近すぎたため4つ程後ろに下がった席に座る。電気代節約なのか知らないが冷房を全く効かせておらず館内が微妙に暑かったあれは問題だと思う。


オレは好きなんだけどどう考えても大衆受けしなさそうな作品だし、この監督が過去作で賞を取ってるっていう実績はあれど、こんなもんが自国以外の映画館で公開されるって懐が深いというか洋画って何だかんだ言ってまだ市場規模デカいんだろうかとか考えた。日本人がほぼ同じ様なもん作っても絶対世界で公開されない類のものだろこんなもん。




 
 
 

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