オヤジ in 米軍基地

最近渋谷の職場から一橋学園の家まで歩いて帰る時がある

冬に入り、ここのところ激しい運動をするのがメンドくなってきている昨今。気が向いた時でも歩くという行為で稼いでおく事で多少健康に気を使っているのである。

気になった建物には出来るだけ入るよう意識している。基本的に外出せずネットをして1日を終えるタイプであるためこういう場面でボギャブラリーを増やしておこうという魂胆もある。

職場から歩くこと数ｋｍ、おおよそ東京都心に似つかわしくないデカい敷地を携えた寺が右手に存在した。入口門の手前には地面にそのまま収納できるタイプの短いポールが規則的に並んでおり、端の1つを除いては全てにチェーンがかけられいる。コロナもあってか明らかにアンウェルカムな感じであったがしかしこの建物が気になったオレはポールを越え中へと入り、その後無事境内の清掃かなんかをしていた職員2匹に拒否され追い出される。

こういう状況でいつもオレの頭の中に想起されるのが飲酒運転で事故って死んだオレのオヤジである。

当時はトラックドライバーか何かをやっていたらしい。仕事の道すがら山口県岩国市の米軍基地前を通る。普段関係者以外中には入れないのだが、5月5日子供の日には毎年解放され、一般の人間も中に入る事ができイベント等が催されてたりするのである。

が、その日は5月幾日、開放日ではない。しかしゲートが開いておりなんともウェルカムな雰囲気を醸し出していたそうな。

彼は車をその辺に停め中へと侵入。

軍人が数人向こう側から走ってきて導いてくれるのかなと思えば銃を向けられる。跪かされ腹ばいにさせられ後ろ手に手錠を掛けられ別室へ移送、尋問が始まる。日本語が分かる人間がいないため釈放までには相当な時間がかかったそうな。

終わり。